「POPって楽しい!」この言葉には、大きく2つのタイプがあると思っています。

一つは、「今回はこんな大作ができたぞ〜!」と作品づくりが楽しいタイプ。

 

もう一つは、このPOPによってお客さんがこんな反応をしてくれた!こんな会話につながった!お客さんが喜んでくれた上に、売上もアップした!とPOPによる効果が楽しいタイプ。

 

もちろん両方あって良いと思いますが、前者だけに偏ってしまうと、自己満足の世界になってしまうので、やっぱり「何のためのPOPか?」を考え、「POPを書いてそれで終了」ではなく、その先の方が重要で、お客さんの反応に注目して欲しいです。

不器用なPOPだって一生懸命伝えようとする姿勢は伝わります。むしろ、器用な人がサササッと書いた文字よりも、不器用な人が一生懸命書いた文字の方が、私は心を掴まれます。

 

でも、「不器用だから」と投げやりになったり、雑に書いたものは伝わりません。自分が不器用、下手と思うなら、人一倍ゆっくり〝丁寧〟に書くことが大事です。特に、一画一画ごとの〝止め〟はしっかりと。下手と雑とは違います。

 

作品づくりじゃない。上手だから伝わるのではない。お客さんに伝わるPOP、喜んでもらえるPOPは誰にでも書ける!著書『売れる!楽しい!「手書きPOP」のつくり方』はそういうことを伝えるための本だし、セミナーもそうです。

 

時々、「このPOP、どうですかねぇ?添削してください」とか「社内でのPOPやチラシコンテストの審査をして」と言われるんですが、理由を伝えた上でお断りするようにしています。

そのPOPで伝わる(=売れる)かどうかは、私じゃなくてお客さんが決めることだから、私に聞くより売り場に出してお客さんの反応や売れ行きをチェックした方が正確だし、コンテストはやり方を誤ると、POPが苦手な人が余計に自信を失う場になりかねません。

 

以前、「POPの書き方を学びたくて、通信講座?のようなものをやってみたら、〝文字の形〟についての赤字がビッシリでやる気が失せた…」という方がいましたが、赤ペン先生よりもお客さんの声が大事です。

 

一枚のPOPをつくるのに莫大な販促費も時間もかからないので、ビクビクしなくて大丈夫!どんどん実践&現場での反応観察して、次に活かしていきましょう!