20代前半の頃、販促のお手伝いをしていたスーパーやまとさんで、「ボイルモツ」というものが売っていました。まぁ、ボイルしたモツなんですが、その当時の私にとっては未知の物体!

一体何者だろうかと、ネットでレシピを検索してみたら、結構美味しそう!これは間違いなく私の好きなやつだ!笑

 

でも売場に並ぶ姿は、美味しそうとは言えない未知の物体。そこで、こんなPOPを付けることにしました。

ちょいキモな見た目をカバーするためにボイルモツ君というキャラをつくりました。みんなから「何コレ?」って言われて悲しんでいるというストーリー付き。

それで、こんな風にレシピを書いて、大量にコピーしたら「ご自由にお持ちください」と売場に吊り下げました。たくさんの人がレシピを持っていってくれて、ボイルモツの売上げは3.6倍に!

 

私がプロ級の料理上手で知識豊富だったら、ボイルモツを見ても何の疑問を持たなかったでしょう。知識がないからこそ、一部の人にとっての当たり前にも立ち止まることができます。

知識がないことを恥ずかしいと思わず、ふとした疑問は「きっと同じように考えているお客さんもいるだろう!」と疑問の答えを伝えましょう。目指せ、親切な売場づくり★


ラジウム泉で有名な不老閣さんには、全国各地から湯治のお客さんが大勢訪れます。体力が低下していても、つい「せっかく来たから」といって無理をして長湯をしてしまっては、身体に負担がかかり、逆に体調を崩してしまう可能性も。

 

特に、ラジウム泉の入浴は1回あたり長くても1時間までにした方が良いので(たしか…)、無理は禁物!そこで、こんなご案内をお風呂の入口に貼っていました。

不老閣さんはとても温かみのある旅館ですが、これではちょっと寂しい感じがしますね。目立たないので、そのまま気付かずにスルーしてしまうお客さんもいそうです。そこで、手書きにチェーーンジ!

パッと目立つように、黄色の紙に赤いフチ。「ご注目!!」のふきだしも枠から飛び出させてみました。なつかしの「ブサカワ猫」も登場。制作時間は12、3分くらいで、体温の伝わる注意書きになりました。

 

それから不老閣さんには、熱したラジウム石にラジウム泉を掛けて蒸気を発生させる「蒸気吸入室」があるんですが、ここにもよくお客さんがやりがちな行動に対しての注意書きを柔らかく伝えることにしました。

しっかり伝えることは伝えつつ、目を惹きつつ、体温を感じる注意書き。ぜひ取り入れてみてくださいね♪

 

 


源泉舘さんでは、POPやニューズレターはもちろん、FAX送信状から封筒まで、「無意識」のものはありません。

すべて、お客さんが喜んでくれるように、自分たちらしさが伝わるように、意識のあるもの、意味のあるものにしています。

 

もちろん、これも例外ではありません。旅館に宿泊する際にお部屋に置かれている、新聞のテレビ欄!普通はただコピーした物をテーブルに置いてあるだけ、というパターンが多いですよね。

源泉舘さんでは、こんな感じになっています。細かい部分だけど、こういうものがたくさん集まっていくことで「世界観」がつくられていくんですよね〜。

 

だいぶ前につくったので、この度リニューアルすることに!こんな感じでつくりました。(かなり上達しました!! 笑)

テレビ番組っぽいイラストを入れたかったので、元高校球児の社長にはバットを持ってもらい、女将さんにはアイドルになってもらいました(笑)

このブログの中で何度もお伝えしていますが、コピックの「グレー」は、かなり使えます!こういう白黒ものにも濃淡を付けられるので、1色印刷でも華やかになりますよ。

こちらのブログで詳しく書いているのですが、背景があるかどうかで、仕上がりが全然違うので、仕上げには薄いグレーで水玉を書きました。

 

「たのしごとは細部に宿る!」ということで、何気ない部分にも意味を持たせて、こだわっていきましょうね〜。