2年ぶりに大型展示会を散策してきました。
各社がPRする最新技術・サービスも興味深いのですが、どのような打ち出し方をしているか?という点でもおもしろい気づきが多いんです。
各ブースで担当さんがパンフレットを差し出しながら、精力的に呼び込みをしている会場内。目移りするほど情報が溢れる中で、足を止めるか止めないかの違いってどこにあるんだろう?そんなことを考えながら会場を散策していました。
ということで、各社撮影OKいただいたので、さっそくご紹介していきまーす!
単純な話ですが「これ見たことがある!知っている!」そんな会社やサービスは足を止めてもらいやすいですね。
うちの姪っ子・甥っ子が私のiPadを奪って真っ先に遊ぶアプリがこの「ごっこランド」なので、思わず駆け寄ってしまいました。
余談ですが、この知育アプリって子どもや保護者に業界のブランドやイメージを刷り込む、すごい仕組みですよ。よかったら大人でもスマホにアプリをインストールしてみてみてください。
さてさて、会社やサービスにそれなりの知名度がなければ「あ、これ知ってる〜!」と近寄ってもらうことは難しいので、他の会社さんのブースの工夫を見てみましょう!
例えば、こちらのブースのように、パッと見で「オリジナルの手袋が作れるんだ」とわかりやすいものは、目や足を止めやすいですよね。
「ノベルティつくれます」と漠然と伝えるよりも、アイテムが絞られている方がインパクトもあるし、足を止めやすいなと感じました。
前回も目につきましたが、ガチャガチャを活用しているブース、結構多いですよね。
ただパンフレットを配るのではなく、中にはお菓子を入れたり、こんなおもちゃを配っている会社も。
ちなみに、この会社さんに「このおもちゃを作っているんですか?」と聞いたら、「全然関係ないけど、興味を持ってもらえるかなーと思って…笑」とのことで、思わず一緒に笑ってしまいました。
数あるブースの中で、自社に視線を向けてもらったり、興味を持って立ち止まったり、私のように会話をするきっかけづくりにはいいと思うので、コストをかけるからには「次のシナリオ」が必要ですね。
というのも、会社と全然関係のないもので興味を引くということは、「商品やサービスにはまったく興味がない状態だけど、ひとまず立ち止まってもらった」ということになります。
その状態の人にちゃんと商品やサービスの情報を受け取ってもらうには、せいぜい「話し始めの10秒で心を掴む」必要があります。
だから足を止めてもらうためのアイテムに全力注ぐのではなく、足を止めた直後の10秒間のアプローチ方法を考えることこそ大切なのではないでしょうか。これこそ社内ロープレを繰り返し行なって、話を聴きたいと思わせるお声がけの練習をたくさんした方がいいですね。
同様に、お菓子などわかりやすい「おまけ」をつけることで、パンフレットを持って行ってもらう作戦をしているブースが多かったのですが、これもパンフレットに興味ゼロの状態の人が思わず読みたくなるようなキャッチコピーを、表紙の目立つ場所に入れるなどの工夫をした方がいいですよね。
システムを提供している企業によくあるパターンですが、「顧客のニーズに迅速にアプローチ」とか「□□クラウドで〇〇ソリューションを・・」などカッコよくまとめたキャッチコピーって、イメージしづらいしよくわかりません。
なので、わかりやすい言葉に置き換えて興味を引いた方がいいですね。私が実際に足を止めて、興味を持って話をじっくり聴いたブースがこちらです!
まだ商品のことを知らないのに、なんとなく「LINEを使った超簡単なECなんだな」とイメージがわく秀逸なキャッチコピーだと思いませんか!?
「私のおばあちゃんでも買えるECがあるんだって」このキャッチコピーに興味が湧いて、どんな簡単なECサービスなんだろう?と見てみたくなりました。
私がこのボードを見上げながら立ち止まると、担当さんがすぐに話かけてくれて、「30秒いただければ、どんな仕組みかご覧いただけます!」と真っ先に所用時間を教えてくれたんです。
本当に30秒程度でLINEでお買い物ができる仕組みを見せてもらい、これはわかりやすいなーと感心。所要時間を伝えるのは、安心して話を聴いてもらうためのテクニックであり、親切でもあります!
「このキャッチコピー、すごくいいですね!」と伝えると、私のすぐ隣で接客中の若いスタッフさんが、300個ほどキャッチコピー案を出した中の一つなのだとか!
やはり、しっかりとシナリオ立てて考えているんだなー、ということが伝わってきました。ここのブースは一際お客さんが集まっていましたよ。
出展するだけでもものすごい費用、人員、時間がかかりますからね!最大限効果的にするためにもぜひ「販促シナリオ」を考えてみてください!