GWの岡山旅で嬉しい発見がありました。なんと、岡山駅にシャトレーゼが!

シャトレーゼって北海道に行っても四国に行っても九州に行っても店舗があるし、遠方の街中でもよくトラックを見かけますが、とうとう駅構内に店舗ができたのねーと思い、山梨県民としてすごく嬉しい気持ちになりました♪

 

そんなこんなで、シャトレーゼでカップに入ったいそべ餅(税込140円!!)を買って、朝ごはんがわりにパクつきながら、倉敷へ行ってきました。

お目当ては大原美術館。倉敷美観地区を訪れるのは3回目でしたが、大原美術館は初!

 

モーニングツアーに申し込みたかったのですが、満席で断念。それならばじっくり鑑賞しよう、ってことで開館時間に合わせて行きました。

大原美術館のはじまりは1930年。ざっくり説明すると、実業家(現在のクラボウ、クラレを経営)の大原孫三郎さんが、友人である児島虎次郎さんの画家としての活動を支えつつ、ヨーロッパの作品集めに協力してもらい、虎次郎さんが死去した翌年に彼を記念し設立した美術館。

 

ピカソにマティスに、ゴーギャン、エルグレコ、セザンヌ、キリコ、ポロック、ロダンなどなど、アートに詳しくなくても、「あ、知ってる!」と思えるアーティストの作品が揃っています。

中でも、マティスの娘の肖像画や、モネの睡蓮は本人から「直接」虎次郎さんが購入したというから凄すぎますよね。

 

マティスの娘マルグリットは、自分の部屋に飾っていた自分が描かれた絵を、父が売ろうとしたことに反対したのだとか。

色彩にキュン!最高にHappyになれる至福のマティス展へGO!

 

「え、これ日本にあったの!?」 と驚きの、エル・グレコの『受胎告知』も、人が少なかったのでゆっくり観られたし、『〈あの絵〉のまえで』に登場するピカソの『鳥籠』も立ち止まってじっくり観ることができました。

虎次郎さんが世界中を旅しながら描いた作品もまたおもしろかった!

 

鑑賞後のお楽しみのミュージアムショップでは、ちょうど本を読んでいてしおりが欲しかったので、自分用に小さなお土産を買いました。

ランチしてから再び大原美術館に向かい、工芸館で河井寛次郎さんや棟方志功さんの作品を観てきました。

 

先日読んだ本、『板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh』が笑えて泣けてめちゃくちゃ良かったので、棟方志功さんと彼を支えた家族や仲間のことを想いながら、ジーンとして板画に見入りました。

 

そうそう、大原美術館には、あのゴッホの “ 贋作 ” 「アルピーユの道」も展示されていたのですが、これを一目見た棟方志功さんの「ひとこと」がまたおもしろい!ぜひ大原美術館でご覧ください!

作品を観終えた後に広がる建物もまた素敵!

池の睡蓮は、あのモネさんの池の睡蓮から株分けしてもらったものなんですって。7〜8月には綺麗な蓮の花が見られるかな?

 

休憩に入った喫茶 エルグレコでいただいたコーヒーが美味しくて、全身に沁みました〜!ここも元々は大原さんの事務所だったようで、素敵な建物でした。

いやぁ〜、美しい町並み、建物、作品に囲まれて、充実した1日になりました!倉敷よかった〜!


昨年から絶対に行くリストに入れていた、念願のマティス展に行ってきました!

 

一部写真撮影OKのフロアがあったので、このブログでぜひ「マティスにキュン体験」してみてください!

鮮やかな色使いと、生命力のある線が織りなすマティスの絵は「見たことがある!」という方も多いのでは。一度見たら忘れられない魅力があります。

そんなマティスが生涯かけて追求した表現方法の変化を、順を追って鑑賞できるという、よだれが止まらない展示でした。

 

可愛くて、不思議で、しっくりくる。マティスさん、キュンです!

野獣のような激しい色彩の「フォービズム」代表選手・マティス、さまざまな視点で表現する「キュビズム」代表選手・ピカソ。

 

バチバチのライバル関係ですが、互いにリスペクトし合い、文通や絵の交換会や一緒に展覧会をしていたなんて素敵ですね♪

見た瞬間につられて眠くなっちゃいそうなほど穏やかな『夢』。この作品に至るまでの習作をみると、その印象がガラリと変わります。

下の『《夢》のための習作』では、目が開いていたり、指が開いています。実際のモデルさんはこんな感じだったのかな。主張というか若干の圧がありますね。

モナリザもそうですが、瞳が生き生きとしている絵は、逆にこちらが絵に見られているような「圧」というのか、「緊張感」を感じますが、『夢』は安心して鑑賞することができます。

 

前回のエゴン・シーレ展で「手」は強い生命力を表現することを思い知ったので、手の存在感を極力なくすことで、とことん圧のない穏やかな絵になっているんだな、なんてことを感じました。

東京都美術館 エゴン・シーレ展へ行ってきました

 

下の『座るバラ色の裸婦』は少なくとも13段階の経てこちらの絵にたどり着いた作品だそうです。

後で撮った写真を編集して、色味や明るさなどを変えてみたら・・下に描かれた絵がハッキリ見えますね!

どんなポーズだったのかな?と制作途中の絵をイメージしながらなぞってみました。

あえて情報を描き込まない「のっぺらぼう」にすることで、鑑賞する人、鑑賞するタイミングの数だけ想像が生まれる。すごく惹かれました。

 

マティスといえばカラフルな絵ですが、グラファイトや木炭の絵もたくさん展示されていました。マティスの線は生命力と優しさがあって魅力的。

『家と木々』

『自画像』

 

切り絵も充実していました!昨年、諏訪のハーモ美術館で見られなかったので、リベンジ鑑賞できてよかった!

展示の最後、マティスが最晩年に手がけた南仏・ヴァンスの「ロザリオ礼拝堂」を体験できたのが本当に嬉しかった!

 

彼は「神を信じているかどうかにかかわらず、精神が高まり、考えがはっきりし、気持ちそのものが軽くなる」ような場であるべきと考えたそうです。

ロザリオ礼拝堂は、一生のうちに行きたい、いや、必ず行く場所のひとつ。「いつか旅行ついでに」なんて思っていましたが、考えが変わりました。

 

今後の人生でめちゃくちゃ迷ったとき、深い悩みを抱えたときに訪れることを決めました。

 

展覧会後のお楽しみ!オリジナルグッズが並ぶお土産コーナーも素敵で可愛くて、今回の展示の公式図録はもちろん、絵はがき、ポスター、マグネットやクリアファイルなど、たっくさーーん買っちゃいました♪

公式図録は表紙が3パターンあって、事前に「これにしよう!」と決めていたんですが、売り場に行った瞬間、予定とは違うこちらを迷わず手に取っていました。

切り絵のポスターはすぐに家に飾れるように、新宿の世界堂本店さんに寄って額縁を購入。さっそく壁にかけて、ふふふとにんまり。

 

マティスの作品のいいところは、楽しくて幸せな気分になれること。だからグッズも手元に置きたくなります♪ ゴヤやベーコンの暗い絵も好きですが、家の中にあったら怖いですからね…笑

 

ずっとずっと見たかったマティスの絵と対面できて、感無量。「また行こう!次に行きたい美術展はある?」と夫に聞かれ、満たされすぎて「次の欲」がすっぽり空っぽになっていることに気づきました。

 

思い出しては満たされ、興奮してなかなか寝付けないほど幸せでした。

マティス展!本当の本当の本当によかった!ぜひマティスの人生をかけた冒険を見に行ってみてくださいね♪ 2023年8月20日までです。

 

展覧会に行く前に予習するなら、こちらの本がダントツでおすすめ!画像クリックでAmazonの試し読みができます!

付録目当てで買った「和楽」は、ミニ便箋が可愛かった〜!マティスと日本美術の比較の特集が面白かったですよ〜。

6/18放送のNHK『日曜美術館』もお見逃しなく!⇒ マティス 幸せの色彩


大阪出張の帰り道、ちょっぴり京都へ寄り道下車。京都駅の伊勢丹7Fにある美術館「えき」KYOTOで開催中のミュシャ展へ行ってきました。

館内は全作品撮影OKでした!貸切レベルで空いていたので、ここぞとばかりにじっくり間近で鑑賞できました。

 

ミュシャは細かな描き込みが多いので、パッと見では気づかない部分に遊び心があったり、美しくデザインされているので、こうして周りを気にせずに一点一点凝視できて嬉しかった!

印象的だったのが、ミュシャが16〜17歳の頃に使っていた生徒手帳。

もし自分だったら、青春時代の手帳に残したメモが全世界に公開されたら、やめてーーー!超恥ずかしい〜!って感じですが、さすがはミュシャ。おしゃれすぎる!

才能あふれる若き日の手帳を覗き見でき、ホクホクでした。

それから、面白かったのがこちら。初夏秋冬を表しているんですが、ある「間違い」に気づきましたか?

出版社のミスで「→秋→冬」と間違えて印刷してしまったのですが、ミュシャはそれを了承したのだとか。

印刷会社に勤めていた私からしたら、お腹が痛くなって青ざめてしまうエピソード……笑  ミュシャの寛大さに好感度アップです!

 

実家のリビングにも飾られている絵だったので、さっそく知ったかぶりで母親にLINEをして蘊蓄披露しました。

 

展示の中には、ミュシャが手がけたお菓子缶のパッケージも。こりゃパケ買いしちゃいますねーー!

他にもお皿や香水、アクセサリー、紙幣、有価証券、切手などなど、ミュシャが手がけたアレやコレが。

下のポスターなんて、淡いピンクにシルバーの星が散りばめられていて、完全に今どきの「かわいい」デザイン!130年前のものなのに、古さがまったくないのがすごいですよね。

こちらも、今どきのゲームのキャラクターとして普通にありそう!

たぶんミュシャが今の時代に生きていたら、日本のアニメとか好きだったんじゃないかな〜??

 

これまでミュシャの作品は綺麗すぎて、なんとなく苦手でしたが、ふとした瞬間を優しい目で見つめていたのだろうなと感じる、後期の作品がすごくよかった!

食わず嫌いせずに、大阪の駅のポスターで見つけて、なんとなく気になったからフットワーク軽く行ってみてよかった!これからもスキマ時間に全国各地の美術館巡るのだーー!